自閉スペクトラム障害の併存障害

自閉症スペクトラム障害(ASD)と新たに診断された患者の併存疾患と介入を要約するために、実世界のデータを使用した。データは、MedicaidとOptumという2つの請求ベースの米国医療データベースから取得し、36,000人の患者のレトロスペクティブコホートを構築した。併存疾患としては、注意欠陥・多動性障害(ADHD)が最も多く(Medicaid:50.09%、Optum:44.16%)、次いで気分障害(Medicaid:16.56%、Optum:17.47%)であった。ほとんどの患者が少なくとも1種類の治療を受けていた。行動療法が一般的であった(Medicaidでは74.64%、Optumでは71.97%)。半数以上のコホートで少なくとも1種類の薬物療法が行われていた。しかし、薬物療法は多様であった。併用療法や治療法の切り替えが一般的であった。ASD患者の臨床的多様性と複雑性を理解することは、満たされていない治療ニーズを理解するための重要な第一歩である。
Azza Shoaib, M. Soledad Cepeda, Gayle Murray & Rachel Ochs-Ross , Autism: Comorbidities and Treatment Patterns in the Real World, a Retrospective Cohort Study Among Children, Adolescents and Adults Newly Diagnosed with Autism, Journal of Autism and Developmental Disorders volume 52, pages4311–4320 (2022)

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