いわゆるゲーム依存について

 ゲーム障害うたがいはWHO基準(ICD-11)で、小、中くらいで5%とか7%と報告されていますが、WHO基準の「顕著な障害や苦痛」をきちんと考慮すると1-2%。これはこれで多いが、なんでかしらないがわが国ではあおりすぎだったと思う。
 一方、WHO基準ではやたらに障害や依存を使うな(02/2022版診断要件)、依存症や障害に至らない健康行動に影響を与えうる要因として「危険な遊び方」を設定しろ、といっていて、こちらだと10%くらい。
 なので、これまでのゲーム依存疑い調査の結果はおおむね、障害や依存ではない、危険な遊び方疑いだと思うのが正しい。
 でこちらの対策としては、障害ポイントが極めて低いので、健康的に遊んでいる部分も大きい。なのでむしろ健康的な遊び方を伸ばしていくのがだいじで、健康な遊び方の推奨がだいじだろうと。
具体的には、Woodらにならって、
「自由に遊んでいいときに遊ぼう」
「他に優先すべきことがある時はそちらを優先しよう」
「いつまで遊んでいいか決めてから遊ぼう」
「家族や友人に対して嘘やごまかしなく遊ぼう」
が重要だろうとまとめています。
具体的な時間制限はあまり意味がないようですし、遺伝要因や社会経済的地位を考慮した縦断研究では、ゲーム時間が長いほど認知機能が高まるという大規模調査も報告されているので、ゲームを薬物のように言う説明はだいたいダメだと思います。

この記事へのコメント