あいかわらずよくわからん「いわゆるギャンブル依存」の解説記事を読んだのでちょっと書きました

本文の一部(と言ってもだいぶ)を引用しながら、ざっくりコメントを付けていきます。
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20240321-OYTET50002/

ギャンブル依存は「病気」であることが世界の常識となっています。米国精神医学会における精神疾患の診断分類、つまりガイドライン的存在である「DSM-5」では「ギャンブル障害」として治療対象に挙げており、また、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類でも「病的賭博」として、疾患に認められています。⇒間違い。今は(ICD-11では)「ギャンブル障害」。またギャンブル障害に至らない状態を、危険な遊び方と定義している。大丈夫なんですかこの人。こんな古い定義を持ち出して。⇒こちら参照:「ギャンブリング障害」と「危ない遊び方」は違う。ギャンブル等依存症などという呼称でその区分をごまかすのは治療、予防対策上、望ましくない https://note.com/s96hige/n/n50b12fa8633a

 この病気は、日本国内でも大きな問題になっています。少し古いデータになりますが、厚生労働省の2017年の調査結果では、国内でギャンブル依存が疑われる状態となった人は約320万人(生涯を通じて)、20歳から74歳の総人口の3.6%にもなると発表されました。⇒ここでいう「ギャンブル依存が疑われる状態」がほぼ「危ない遊び方」で、とてもギャンブル障害状態、病気の疑いとは呼べない。

報酬期待で「ドーパミン」
 人がギャンブルに引き寄せられていく最大の原因は、脳内の神経伝達物質「ドーパミン」にあるとされています。ドーパミンは別名「快楽物質」とも呼ばれ、「気持ちいい」「幸福を感じる」「意欲的になる」などの状態にかかわるホルモンで、ギャンブルによって活動性が高まることがわかっています。⇒食べ物を食べても、勉強でほめられても、いい感じで人と過ごせてもドーパミンは分泌されます。ことさらドーパミン分泌を危険なもののように扱う説明はみな間違いです。

 精神科医の蒲生裕司さんは、「ギャンブルに勝ったときにドーパミンが活発になるわけではなく、『今日は勝てるのではないか』『儲かるかもしれない』と、『報酬』への期待を抱いているときのほうが活発になる」と説明しています。賭けに勝てば「もっと儲かるかも……」、負けた場合には「今度は取り返す」と「次の報酬」を期待するドーパミンが出て、人間を依存という渦に巻き込んでしまうのです。⇒同様にドーパミンは報酬予測誤差、つまり期待と実報酬のギャップを計算し、実報酬が期待を下回れば「がっかり」。飽きていきます。なのでギャンブル障害の問題点は期待の高まりというより、報酬予測誤差の計算結果がなぜ行動に反映されないのか、です。

 脳神経内科の分野でも、ギャンブルに依存した人の脳内で、どのような異常が起こっているか画像的に判断する研究が進んでいます。ギャンブル依存は精神科、脳神経内科の分野における病気であることがはっきりしています。⇒これが病的な脳活動なのか、普通の報酬反応なのか区別する必要があります。

 日本国内では、今回の水原氏が関係したとされるスポーツ賭博はあまり一般的ではありませんが、パチンコ・パチスロに加え、競馬や競輪といった公営ギャンブルなどの存在が身近にあります。近年では、さらに身近な「オンラインカジノ」などが、今後の「ギャンブル依存」を増やす可能性があり、その対策が重要な課題になりつつあります。(読売新聞メディア局 染谷一)

この記事へのコメント