ギャンブリング障害の外来プログラム
かつて久里浜医療センターで河本先生が行っていたギャンブリング障害の外来プログラミングについて、むかし「NHKカルチャーラジオ 科学と人間 中高年のための脳トレーニング 」で紹介したもの
まず第一回は、DSM-V(診断と統計のためのマニュアル)などにもとづいて診断を行います。
①ギャンブルのことを考えることが多い(渇望)
②興奮を得るため掛け金の額を増やしたい欲求がある(耐性)
③ギャンブルを減らす努力をして失敗したことがある(制御障害)
④ギャンブルを減らすと不安、落ち着かない(離脱症状)
⑤不快な気分の解消手段としてギャンブルを利用(安定剤として)
⑥ギャンブルの損失を賭博で取り戻そうとする(悪循環)
⑦ギャンブルへののめりこみを隠すため嘘をつく(自責感)
⑧ギャンブルのため大切な人間関係、仕事などが危うくなる
⑨絶望的経済状況を救うため他人に借金を頼む。
それぞれの項目が「臨床的に意味ある機能障害や苦痛(*)」につながり、かつ12か月間継続していたり反復したりしているか確かめます。(*アンケート調査、チェックリストでの自己診断などではここが無視されがちですが、こここそが精神的な障害や疾患ではキモです。実際WHOのICD-11では重大な障害や顕著な苦痛がなければギャンブリング障害とは呼びません)
4-5個当てはまれば軽症、6-7個で中等症、
8-9個で重症とし、それらが再発型(慢性進行群)なのか、単発型(自然回復群)なのかを識別します。
世の中やGA(自助グループ)で誤解されていますが、いわゆるギャンブル依存は自然回復するケースが多々あります。諸外国で3-7割、日本では8,9割にもおよび、かつ自力回復が9割以上です。
二回目は、ギャンブルを通してどんな欲望が満足されているのか、金を増やしたいという金銭欲なのか、勝ちたいという名誉欲なのか、嫌のことを忘れたいという現実逃避欲を満たしたいのか、など真の欲望の探索を行い、心理検査なども行います。
第三回は、ギャンブル代計算の計算など、実際の収支をあらためて洗い出します。
第四回は、収支計算などに基づき、儲けることが目的ならその目的が果たされているのかなどを話し合います。また、暇つぶしなど他の目的があるのなら、その目的を満足する上で、ギャンブルを利用することの利益不利益などを話し合います。
第五回は、ギャンブルにかわる代替行動を探します。
自分の満たしたい欲望にとって適切な行動を探します。
第六回は、終了についての判断を行い、半年および1年後に手紙による状況の問い合わせなどを行うそうです。
「ギャンブル依存対策で日本では自助グループが有名だが、それほど有効に機能するのだろうか??」
https://note.com/s96hige/n/n97855f1d7a5f
まず第一回は、DSM-V(診断と統計のためのマニュアル)などにもとづいて診断を行います。
①ギャンブルのことを考えることが多い(渇望)
②興奮を得るため掛け金の額を増やしたい欲求がある(耐性)
③ギャンブルを減らす努力をして失敗したことがある(制御障害)
④ギャンブルを減らすと不安、落ち着かない(離脱症状)
⑤不快な気分の解消手段としてギャンブルを利用(安定剤として)
⑥ギャンブルの損失を賭博で取り戻そうとする(悪循環)
⑦ギャンブルへののめりこみを隠すため嘘をつく(自責感)
⑧ギャンブルのため大切な人間関係、仕事などが危うくなる
⑨絶望的経済状況を救うため他人に借金を頼む。
それぞれの項目が「臨床的に意味ある機能障害や苦痛(*)」につながり、かつ12か月間継続していたり反復したりしているか確かめます。(*アンケート調査、チェックリストでの自己診断などではここが無視されがちですが、こここそが精神的な障害や疾患ではキモです。実際WHOのICD-11では重大な障害や顕著な苦痛がなければギャンブリング障害とは呼びません)
4-5個当てはまれば軽症、6-7個で中等症、
8-9個で重症とし、それらが再発型(慢性進行群)なのか、単発型(自然回復群)なのかを識別します。
世の中やGA(自助グループ)で誤解されていますが、いわゆるギャンブル依存は自然回復するケースが多々あります。諸外国で3-7割、日本では8,9割にもおよび、かつ自力回復が9割以上です。
二回目は、ギャンブルを通してどんな欲望が満足されているのか、金を増やしたいという金銭欲なのか、勝ちたいという名誉欲なのか、嫌のことを忘れたいという現実逃避欲を満たしたいのか、など真の欲望の探索を行い、心理検査なども行います。
第三回は、ギャンブル代計算の計算など、実際の収支をあらためて洗い出します。
第四回は、収支計算などに基づき、儲けることが目的ならその目的が果たされているのかなどを話し合います。また、暇つぶしなど他の目的があるのなら、その目的を満足する上で、ギャンブルを利用することの利益不利益などを話し合います。
第五回は、ギャンブルにかわる代替行動を探します。
自分の満たしたい欲望にとって適切な行動を探します。
第六回は、終了についての判断を行い、半年および1年後に手紙による状況の問い合わせなどを行うそうです。
「ギャンブル依存対策で日本では自助グループが有名だが、それほど有効に機能するのだろうか??」
https://note.com/s96hige/n/n97855f1d7a5f
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