esportsで認知機能低下予防メモ

認知的な余暇活動が認知症の予防にかかわる
身体的な活動を行っている人の全認知症発症リスクは17%程度低くなっていた
社会的な活動では7%の低下
認知的活動(頭を使う活動)はさらに効果が大きく、23%の低下
アルツハイマー病に限ると、社会的活動の影響は認められず、身体的活動で13%の低下、認知的活動で34%の低下が認められた

中高年期の、読書、パソコン操作、社会活動、ゲーム、クラフト活動はおすすめ
男女2000人(平均年齢78歳)を中央値で5年追跡調査
532人がMCI
中年期にPCを使用していなかった人に比べ使用していた人でMCIのリスクが48%低く、高齢者でのPC使用では30%低かった
友人と交流したり、映画を観に行ったりするなど社会活動の機会がある人や、ゲームを楽しむ機会がある人では、MCIリスクが20%低く、クラフト活動では高齢期でのみMCIリスクが42%低下したそう。
また、頭を使う活動の機会が全くない場合と比べて、2種類の活動で28%、3種類で45%、4種類で56%、5種類で43%と種類が多いほどリスクの低下が認められた。

研究あれこれ
娯楽目的でデザインされた従来のビデオゲームは、持続的注意、更新、計画、実行制御処理など、高齢者の認知を改善することが観察されている(Chiappeら、2013;Houら、2019;McCordら、2020)。
Belchiorら(2013)は、アクションゲーム(Medal of Honor)とアーケードゲーム(Tetris)の従来型ゲームは、高齢者の有用視野(UFOV)パフォーマンスにおいて対照群よりも優れていると判断した。
従来のビデオゲームとは異なり、認知トレーニングゲームは、注意、処理速度、実行機能といった高齢者の認知を改善するために特別に開発されている(Buitenweg et al.)
仮想現実/シミュレーション(VR/Simulation)ゲームが提供する没入型仮想環境は、注意散漫を減らし、注意と集中力を保持することによって、高齢者の認知(実行制御と処理速度)パフォーマンスを向上させる(Bashiriら、2017;Appelら、2020;Zahabiら、2020)。
さらに、エクサゲームは、ビデオゲームと身体運動を組み合わせることで、健常高齢者や臨床高齢者のグローバル認知、ワーキングメモリー、注意プロセスを改善する(Choi et al., 2017; Hill et al.)

esportsではワーキングメモリを盛んに使う
ワーキングメモリは、記憶や情報を一時的に保持しながら、あれこれ考えたり、操作したりする機能
この力は20歳をピークに加齢とともに低下し、60歳以降大きく低下する
一方で、ワーキングメモリを使うトレーニングで、そのスコアは比較的よく改善する
だから、中高年の認知機能の低下予防に役立ちうる
また、小学生でも、認知機能関連遺伝要因、親の社会経済的地位の影響を除去したうえで、9~10歳約1万人を二年追跡調査した結果では、ゲーム時間が長い方が認知機能が向上していた



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