金縛りとか

金縛り(かなしばり)、睡眠麻痺、は、良く起きる現象として報告されています。
世界全体では7.6%~8%が障害に一度経験するという報告がありますし、日本は多く20~40%、金縛りという言葉がよく流通していて、報告もしやすいからだと考えられています。
日本では「金縛り」。アメリカは「睡眠麻痺」。フィリピンは「バンガンガン」(悪霊、幽霊)。ブラジルは「ピサデイラ」(夜の恐怖体験)。イタリア「モラ」、悪霊。

さて金縛りのメカニズム。
金縛りは、レム睡眠(Rapid Eye Movement)の時期に発生しやすい。ノンレムの説明
レム睡眠では、夢を見ることが多く、脳が非常に活発になる時期ですが、同時に身体の筋肉はリラックスし、弛緩しています。動かない、動かせない状態になります。
この筋肉の麻痺は、体が夢を見ている間に物理的に動かないようにするための生理的な防御機構ですが、これが金縛りにつながります。

とくに、レム睡眠の終わり。ふつうは、レム睡眠の終わりには、脳が覚醒すると同時に筋肉の麻痺も解けます。しかし、金縛りの場合、脳は覚醒しているのに、身体がまだ麻痺状態にあるため、意識があるにもかかわらず、身体が動かないという状況になります。
仰向けだと体のマヒ状態を感じ、かつ、視野が開けるので金縛りになりやすくなります。

ストレスや睡眠不足:
ストレスや睡眠不足、睡眠サイクルの乱れなども金縛りを引き起こす要因とされています。
また、First night effectといって、初めての場所の最初の夜は、左脳が起き気味になることが報告されており、疲れた旅行先で、例のうわさなんぞが入っていると、まあ、まあ、金縛りになりやすくなります。
ポルターガイストやデジャビュなども、感じやすい人が感じることが知られているので、いわゆる霊感体質というのはあります。ただし、そこに何かがいるのを感じているかというと違うのでしょうけれど。

金縛りは、通常は危険ではなく、数秒から数分で自然に解消されますが、頻繁に起こる場合は、睡眠の質や生活習慣の見直しを考えるのが良いでしょう。


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