大人はどうしてからい食べ物やすっぱい食べ物をたべられるの?

そうだよね、からいものとか、すっぱいものとか、無理って思うこともあるのに、平気な人もいるのは不思議だよね。とくに大人は平気そうに見えるしね。

まず、からさから話していくけど、いいかな。
「からさ」っていうのは、たとえばとうがらしのカプサイシンという物質が、舌などにある「TRPV1(とりっぷV1)」というカプサイシンと結びつく受容体にくっつくことで、脳に「痛み」としての信号が送られます。だから「からさ」は「痛さ」の一種だったりするのね。それから、この受容体、熱さもかんじるんで、からいって、なんか熱い感じだし、熱いと辛さも増すのね。
ちなみに、辛さにも種類があって、わさびのからさはアリルイソシオシアネート、TRPA1(とりっぷA1)。こちらは冷たさと関係しています。あったまるとあんまり辛くない。
おもしろいことに、こういう受容体、なんどか味を体験すると、だんだん痛みや刺激を感じにくくなっていくのね。慣れるってことね。だから、経験を重ねるとあんまり辛く感じなくなることもある。ダメな人はダメだけどね。
もうひとつ、カプサイシンの場合は、脳に届くと痛みを抑えるホルモンが分泌されます。このホルモン、エンドルフィン類だけど、ちょっと気持ちよくなるのね。だから、なれるし、ちょっと快感になったりして、からさがだいじょうぶになっていくこともあるのね。
家族で楽しく食べたりするとオキシトシンやドーパミンも分泌されて、慣れを促進に好きになっていくということもおきます。そんな感じでだんだん辛いものが食べられるようになってきたんじゃないかな。
もっととしをとると、味を感じる味蕾というものの数が減っていくから、辛さ自体も感じにくくなっていって、もっとだいじょうぶになると思うよ。

酸っぱさもおんなじようなものだね。
本来、すっぱさは、熟していない実やくさったものである可能性があるので、ちいさいうちはすっぱさを強く感じやすくなっています。
酸味は「酸味受容体」と呼ばれる受容体が関与していますが、具体的には「PKD2L1」や「ASIC(酸感受性イオンチャネル)」などが酸味を感じるのに関与していますが、これが敏感なのね。
でも経験を重ねると慣れていくし、味蕾数も減っていく。すっぱいのおいしいな、と思う体験なんかをすると、これが加速していくね。ちょっと酸味が欲しいとか。
まあ、そういう味覚の変化を楽しみにしていくといいよ。

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