やる気や自制心にかかわる遺伝的要因が学業成績に与える影響は家族間の環境的差異に依存しない、遺伝と環境の相互作用だ

この研究では、イギリスとウェールズの1万人以上の子供を対象に、7歳から16歳までの非認知スキル(動機付けや自己調整など)と学業成績の関連性を調査しました。​その結果、非認知スキルと学業成績の関連性は、発達に伴い強まることが示されました。​双生児研究とポリジェニックスコア分析により、非認知スキルに関連する遺伝的要因と学業成績の関連性が、学年が進むにつれて強くなることが明らかになりました。​さらに、家族内分析の結果、これらの遺伝的要因が学業成績に与える影響は、家族間の環境的差異によるものではなく、遺伝子と環境の相互作用による可能性が示唆されました。​この研究は、非認知スキルが学業発達において重要な役割を果たすことを、発達的視点から明らかにしています。
Malanchini, M., Allegrini, A.G., Nivard, M.G. et al. Genetic associations between non-cognitive skills and academic achievement over development. Nat Hum Behav 8, 2034–2046 (2024). https://doi.org/10.1038/s41562-024-01967-9

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